慢性すい炎の重症化を防ぐには

慢性すい炎の原因と重症化を防ぐための注意点について掲載しています。

 

 

1.すい臓の働き

すい臓は、胃の真後ろにある臓器です。

すい臓では「すい液」という消化液が作られ、食べ物の消化を助け、血糖値の調節にかかわるインスリンのほかさまざまなホルモンを分泌しています。

 

2.慢性すい炎とは

慢性すい炎とは、すい臓の正常な細胞が壊れてしまい、すい臓が線維に置き換わる病気です。

慢性化した場合には、すい臓の細胞が長期間破壊され、すい臓が硬くなり、機能低下に陥ります。一度細胞が破壊されて硬くなったすい臓はもとには戻せないため、病気の進行をさせないための生活習慣が大切です。

 

3.慢性すい炎の原因と割合

男性と女性では、男性のほうが3倍多く発症しています。

男性の発症者の約8割がアルコール性なのに対し、女性は約3割と少なく、半数は原因不明です。

 

4.進行するとどうなる

早期の慢性すい炎では、腹痛、腰や背中の痛みが起こりますが、一過性のため放置する方がほとんどです。早期の段階では血液検査をしても数値に異常が見られないため、早期発見が難しいと言われています。

早期の段階から進行していくと、次にすい臓に結石(すい石)ができますが、ここでもすぐには痛みません。

そのため、多くの方が、急性すい炎のような強い腹痛や背中の痛みに襲われたとき(急性増悪)、または結石による痛みがあらわれたときに受診し、そこで初めて慢性すい炎と診断されます。

慢性すい炎が進行すると、食べ物の消化吸収に障害が起こります。その結果、しっかり食べているのに痩せてきたり、インスリンの分泌量が減って糖尿病を合併症として発症することがあります。また、慢性すい炎の方は、そうでない方に比べてすい臓がんの発症リスクが約8倍になることも分かっています。

慢性すい炎から発症した糖尿病では、ほとんどの場合、インスリン注射が必要になります。そのため慢性すい炎を発症した方は、継続的に治療を受けるとともに、生活習慣を改善することが重要になります。

 

5.慢性すい炎の重症化を防ぐには

●お酒を断つ

減らすのではなく、きっぱりとやめることが大切です。

●禁煙

たばこは慢性すい炎の進行や結石をできやすくするため、なんとしても禁煙を成功させましょう。

●脂肪の摂取を控える

脂肪は消化しにくく、働きの落ちたすい臓に高脂肪の食事をすると、すい臓そのものだけでなく、他の臓器にも負担がかかり、不調の連鎖に繋がります。