知って便利 宗派を問わず使えるお葬式のマナー

冠婚葬祭の中でもお祝い事の場合、ほとんどが前もって計画されるものですから、いろいろな準備もしやすくマナーを間違えることも少ないのではないでしょうか。ところがお悔み事の場合は、突然やってきますので慌てることが多くなります。

慌ただしい中で宗派を調べ、その宗派に合うマナーを調べるなんてできないことのほうが多いですよね。そんなとき、宗派を問わず使えるお葬式のマナーを知っていれば助かります。そこで、お坊さん直伝のどの宗派でも使えるマナーをご紹介します。

1.香典袋のマナー

香典袋を購入すると、包んであるビニール袋の裏に表書きの例が載っていますよね。でもそれってどれでもいいわけではなくて、宗派によってはダメなものもあります。

ただ一つ、宗派を問わず使えるのは「御香典」です。ですから迷った時には、御香典と書いておけば間違いありません。

香典袋を閉じる時には、上から折るほうを上に、下から折るほうを下に重ねます。

 

2.入れるお金のマナー

故人との関係性によって中に入れるお金の額は異なります。ご近所でしたら3,000円か5,000円、会社の同僚でしたら5,000円、上司は1万円、などと相場ではだいたいそのように言われています。ところが、どうしても2万円を包みたいというような時があります。たとえば、御夫婦でお世話になった場合など、夫が1万円、妻が1万円と2万円を包みたいというようなとき。そのようなときには、1万円を1枚5,000円を2枚準備し、お金の枚数を3枚にして入れます。

 

香典袋の中袋にお金を入れる際には、福沢諭吉さんなどのお金に印刷された人物の顔が中袋の下側に、そして顔が中袋の裏を向くようにして入れます。これは悲しみを表しています。

 

3.黒いビジネススーツが喪服ではないとわかる理由

若い人の場合、喪服をお持ちでない方もいらっしゃると思います。そんなとき、黒いビジネススーツでも大丈夫かと考えてしまいそうですが、これは背中を見れば喪服ではないことがわかってしまいます。スーツのジャケットには背中の下のほうに切れ込みがありますが、喪服には切れ込みはありません。スーツは活動しやすいようにデザインされていますが、喪服は悲しみを表すデザインになっています。

 

4.バッグと靴は合皮はかろうじてOKだけど本革はダメ一番いいのは布製

革は死んだ動物の皮でできていますので、お葬式に革製のバッグや靴はタブーです。合皮はかろうじてOKですが、厳密には、合皮もテカリがありますのでなるべく避けたいですね。一番いいのはテカリのない布製のものです。

 

5.2連のネックレスは不幸が重なるからダメ

お葬式で唯一認められている装飾品は真珠のネックレスです。なぜ真珠はOKなのかというと、真珠の粒が涙に見えるからです。悲しみの象徴として世界でもお葬式での真珠は認められています。

ただし、真珠のネックレスでも2連のものはNGです。悲しみが2度続く、不幸が重なると解釈されますので、2連のネックレスは絶対に避けましょう。

6.受付でご冥福とは絶対言ってはいけない

筆者も葬儀を何度か経験したことがありますが、意外に耳にするのが「ご冥福をお祈り申し上げます」という言葉。

なぜご冥福という言葉を使うのがよくないのかと申しますと、「冥」という言葉が「あの世の暗黒」を意味するからです。では、どのような言葉掛けをすればいいのでしょうか。

「おくやみ申し上げます」

これはどの宗派でも使える言葉ということで、知っていれば重宝します。

 

7.数珠は左手に持つ

数珠は、お経や念仏の数を数えるための道具として作られたそうで、左手に持つのが正式な持ち方になります。

 

8.お葬式や火葬場の行きと帰りは別の道を通る

これは私も知らなかったのですが、霊柩車は、行きと帰りを別々のルートにしているそうです。言われて振り返ってみれば確かにそうでした。ですからどちらかは遠回りをしていることになります。

なぜわざわざそんなことをするのかというと、「同じことが繰り返さないように」「死が死を呼ばないように」という願いを込めているそうです。